2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

格子点問題

「Dirichletの約数問題」ともよばれる。1838年に証明された。 での約数の個数を表し、とおく。 座標軸をとり、双曲線を考える。はひとまず変数では なく定数とみなしていることを注意しておく。 によって囲まれる領域内の格子点を数えるとに一致する。なぜな…

ユークリッドアルゴリズム

この計算方法をユークリッドのアルゴリズムとよびます。まとめると、 となりますので、すなわちとなります。 最後のを消去すると、となりますが、これらはより を満たすのでの整数解を与えています。 上の計算の意味するところは連分数の理論によって説明す…

ニュートンの恒等式

今回は以下のサイトを参考にしています。 https://proofwiki.org/wiki/Newton%27s_Identities/Proof_1 proofwiki.org とおく。 次多項式を定義する。 このときを基本対称式とよぶ。ただしと定める。 を乗の和とする。 ニュートンの恒等式とは、「基本対称式…

フィボナッチ数列とチェビシェフ多項式

yu200489144.hatenablog.com 今回は上記のブログを参考にさせてもらっています。 第1種チェビシェフ多項式 第2種チェビシェフ多項式 チェビシェフ多項式は三角関数の倍角の公式を表示できる。 【命題】 1 2 以下の性質も簡単に分かる。 ○ はについての次…

Cayley–Hamilton theorem

行列の随伴行列とは、余因子行列の転置行列のことである。 余因子行列の成分は、行列の小行列式によって定義され、である。小行列式は、行列の行と列を削除することによって得られる行列の行列式である。 随伴行列について、detが成り立つ。 detとおく。これ…