格子点問題
「Dirichletの約数問題」ともよばれる。1838年に証明された。
での約数の個数を表し、とおく。
座標軸をとり、双曲線を考える。はひとまず変数では なく定数とみなしていることを注意しておく。
によって囲まれる領域内の格子点を数えるとに一致する。なぜなら、はとなる正の整数のペアの個数に等しい。
をの範囲で動かすと、が求まる。
を以下の3つの領域に分ける。
最も簡単に求まるのは内の格子点であって、で求まる。
ここではガウス記号で以下の最大の整数を表す。
内の格子点の個数は互いに等しく、 で表すことができる。
この値を近似する式を与えよう。 をほぼと見積もる。このとき、 について考えよう。
【補題】
(証明)
ここで、より求める式を得る(終)
Euler–Mascheroni定数を、で定義する。
を、Euler–Mascheroni定数を使いながら変形してみよう。
とにより、